社会文化システム
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社会文化創造研究科では、山形大学大学院の教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)に沿って、学生が体系的かつ主体的に学修できるように教育課程を編成し、これに従って教育を行います。
本研究科の基礎教育においては、山形大学の全ての研究科・大学院において必修の共通科目、すなわち基盤教育科目と基礎専門科目を履修します。基盤教育科目は、山形大学の社会的使命に相当するテーマを学ぶ授業科目です。この科目では「地域における変化やグローバル化の進行に対応すべく、不断に生じる課題を正確に把握し、将来に向けて解決するために必要な豊かな人間力」を涵養します。また、俯瞰的視野の素養を身に付けさせる学生主体型授業を通じて地域社会の問題解決力、新たな価値創造力、柔軟な異文化理解力を養成します。これらの過程を通じ、学生が身に付けた専門知識を社会に還元する際に求められる高度な汎用的能力を高めることを目的としています。
基礎専門科目では、基盤教育科目と共に専門分野の範囲を超えた学際的な領域の知識もしくは、専門分野以外の専門知識を学修させることで「知の総合的な推進力」を育成します。そして、各研究科が提供する科目群の中から履修する文理横断型の教育により、知の基盤となる基礎的専門性や異分野の専門性を修得させるという文理融合を生かした特色があります。これらの過程を通じ、複眼的視野をもち多面的な知識を融合して活用できる知識運用力を高めることを目的としています。
本研究科の高度専門科目のうち、研究科共通科目として「社会文化創造論Ⅰ」と「社会文化創造論Ⅱ」の履修を義務付けます。これらの科目は、関係する専門分野だけではなく、広く多元的な視野と社会における様々な問題や課題に前向きに取り組み解決する能力を育成するために、各分野を連携し、異分野の複数教員が担当して実施します。
「社会文化創造論Ⅰ」では、「文化」を「社会」との関連の中で俯瞰的に捉える観点を学び、現代社会が直面する課題についての分析スキルを身に付け、課題が生じる原因を的確に理解し社会の変革に対応する力を修得します。
「社会文化創造論Ⅱ」では、既存の学問領域の垣根を低くし、人間社会を「社会」と「文化」の関係から捉え直し、地域社会が抱える課題の多様性を理解したうえで、課題解決に向けて行動することができる実践力を身に付けます。コース横断型の班を構成することによって、学生は異なる分野の視点や考え方を知ることができ、学際性が強化されます。テーマに沿った授業ののち、最終回では、地域の新たな価値や可能性を見出せたかについて全体討議を行います。
本研究科の高度専門科目のうち、専門科目においては、学士課程の教育を受けて体系的に履修し、「知の深化と総合化」を重視します。ここでは、専門知識や技術をさらに深めるとともに、他分野の専門科目をも履修可能とし、細分化された知を総合的な観点から俯瞰させる教育を実施できる特色があります。分野連携の複数の指導教員による特別研究、学生が所属するコースや教育プログラム、及び研究科から一定の単位を修得することにより、専門の軸足性と学際性のバランスがとれた履修が可能になります。具体的な履修科目は、学生の研究テーマに合わせて指導教員と協議しながら決定します。
なお、社会文化システムコースと芸術・スポーツ科学コースには、これまで培ってきた教育研究の強みに基づいた体系的教育をさらに充実させ、それぞれ3つの教育プログラムを設けています。教育プログラムに属する分野の科目を体系的に履修することにより、研究の専門性が深化され、研究の軸足性が築かれます。
軸足性を強固な礎とし、高度な実践力を身につけるため、2年次に、「臨床心理実習A、B」を臨床心理学コースの必修科目、「文化コーディネート実習」を芸術・スポーツ科学コースの必修科目とします。
3名の教員(主指導教員1 名、副指導教員2名)による指導体制をとります。副指導教員のうち少なくとも1 名は他コースの研究分野の教員とし、分野連携によって複数の指導教員で指導にあたる制度を取り入れています。指導教員は、履修指導・研究指導面だけでなく生活・精神面などの相談など、多岐にわたる修学支援を行い、学生が効果的に研究を進められる環境を整えます。
主指導教員が学生の研究計画の進捗状況を把握し、指導する学生の事情に応じた研究指導を行います。指導にあたっては、主指導教員は副指導教員と連携して当該学生の研究計画の進捗状況を共有することにつとめ、学際的な教育が効果的にできるようにします。
修士課程に2 年以上在学し、30単位以上(臨床心理学コースに関しては39 単位以上)を修得し、かつ、必要な研究指導を受けた上、学位論文又は特定の課題についての研究成果の審査及び最終試験に合格することとします。
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